わたし自身が、小宇宙
この地球、大宇宙と繋がっているということです。
第 1 回目は「中庸」についてお話ししました。
それには、わたしたちは神によって土から作られた、というキリスト教の教えや古代ギリシャ医学、哲学を知ることが大切です。
そして修道院医学からヒルデガルトならではの観点で、聖ヒルデガルト療法が生まれたと理解することができます。
本の挿絵にも使われているこの絵は、聖ヒルデガルトが「幻視 / ヴィジョン」で視たものを彼女が描写して、それを画家に描かせたものです。
周りには火・水・空気・土の 4 元素が描かれています。
それをわたしたちが受け取っていて、影響を受けている、生かされている・・・ということを表現しています。
「わたしたち人間は宇宙の中心に立っています。
4 元素からエネルギー、生きる源の力をいただいています。
だからこそ、わたしたちは地球・宇宙にお還ししていかなければならないのです」
というメッセージが込められています。
"わたし自身が小宇宙であり、大宇宙なのだ" ということです。
そういった聖ヒルデガルトの教えは、現代のドイツの教育にも生きているのです。
ドイツは環境大国です。
ですからオーガニックや自然療法も盛んです。
これは、わたしの子どもとのエピソードですが (書籍にも紹介しています)
ある時、うっかりとお鍋を焦がしてしまったことがありました。
すると、子どもが帰ってきて、それを見た瞬間
「ママのせいでエネルギーが無駄になって、アマゾンの木が切り倒されたんだよ」
という言葉に、はっと胸が痛くなりました。
わたしの小さな行動が、この自然界、地球に影響を与えている、ということなのです。
聖ヒルデガルトの
"わたし自身が小宇宙であり、大宇宙と繋がっている" ということです。
そういったベースがあるからこそ、彼女の理念、そしてエネルギーが生き続け、
ドイツで多くの独自性を持った自然療法が生み出されてきたのではないでしょうか?
そして環境大国へと発展していったんだなと、ドイツに暮らしていると感じます。
「大地は緑を育み、緑は果実を結ばせて、果実は動物たちを養います」
聖ヒルデガルトは地球での営みをこう表現しています。
わたしたちのすべては循環しているのです。
動物というのは、もちろん人間も含みます。
動物を犬や猫、馬や牛 ... と思うこと自体が、人間のエゴですよね。笑
わたしたちは地球という鉱物の上に生き、植物をいただき、生かされている存在なのです。
わたしたちはひとつの共同体なのです。
美しい緑の地球にいきとしいけるもの、すべてと繋がっているのです。
そう考えると、心に大きな宇宙が広がっていきませんか?
そして、もうひとつ地球とわたしたちの繋がりと共に・・・
聖ヒルデガルト療法の大きな特徴は、「地球のすべてに癒やしが隠されている」ということです。
自然療法というと、どうしてもイメージでは、薬草や精油など・・・
植物をメインに考えてしまう傾向があります。
しかし聖ヒルデガルトは、地球全ての存在に癒やしが宿っていると知っていたのです。
動物たち、宝石、水、魚や薬草、生きとし生けるもの・・・
地球のすべての存在には神の神秘的な治癒力が隠されていると記しています。
これは本当に愛そのものですよね。
そこに宿るおおいなる神の愛を、聖ヒルデガルトは視ることができたのです。
彼女が視ることができた地球は、「Viriditas / ヴィリディタス (緑の力)」の世界は、どんな光景だったのでしょうか?
きっと、輝き、優しさに包まれていたに違いありません。 そう想像すると、自然に深い感謝の気持ちがわき起こってきます。
そしてこれは、わたしが学んできたドイツ発祥の自然療法、ホメオパシーと同じ理念なのです。
ホメオパシーのレメディ (中庸に戻す薬剤) は、植物、鉱物、動物、光や音など・・・ 様々な地球のすべてから作られているのです。
そこには毒物もあるのですが、それさえ癒やしになるのです。そして、それはエネルギー的なものなのです。
聖ヒルデガルトは植物の持つ波動のようなものを感じ取ることができたのでしょう。
そういう記述が 『Physica / フィジカ (自然学)』の中にもあります。
まさに聖ヒルデガルトの世界観と共通していることに、すごく感動しました。
そして中庸でない時に、植物・動物・鉱物などのレメディを摂ることにより、共鳴が起きて
体・心・魂の気づきを呼び覚まし、健康になるというものです。
ドイツでは様々な自然療法が息づいています。
聖ヒルデガルトの自然学からの癒やしは、今もわたしたちに恩恵をもたらしてくれているのです。
それは自然療法だけでなく、ひとびとの暮らしや姿勢にも影響を与えています。
わたしたちも地球に、聖ヒルデガルトがみたヴィジョンのように、
愛と癒やしをお還ししていきませんか?
第 2 回目のヒルデガルト・ファミリエ通信のまとめ
「小宇宙と大宇宙」
・わたしたちは小宇宙であり大宇宙、地球と宇宙と繋がっている存在です
・植物、鉱物、動物、生きとし生けるものには隠された癒しが宿っています
・この地球に生かされていると感謝し、癒やしと愛を還元するのが人類の役割です
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